旨みが濃い美味しいトマトは、自らの力で育とうとする生命力の強いトマトです。茎が細く病気になりにくく、赤く色づくまでも時間がかかり、実も小さいトマトです。そのために順天トマトでは、アイメック方式を採用しています。
アイメック方式とは、土をほぼ使わず、水を制御するフィルムを使用し育てる方法です。このフィルムにはナノサイズの穴が開いており、トマトの根は自分でその穴から水や栄養を吸収しようとします。穴が小さいので吸収する力が強くなり、栄養も一気にとりすぎず、自分で育とうとする力を引き出します。この環境は、まさに厳しい自然界と同じ。適度に厳しい環境を与える事で、茎が細く病気になりにくく、赤く色づくまでも時間がかかり、実も小さいトマトが育ちます。さらに、フィルム栽培を行うことで病気の発生も抑えられます。管理の際は、ハウスの中に病原菌を持ち込まないよう細心の注意を払っています。害虫対策としては微生物や天敵(オンシツツヤコバチ)を使用し、化学合成農薬を極力使用せず栽培を行っています。
優れた環境を作ることができるアイメック方式ですが、美味しいトマトを育てることは簡単ではありません。その土地の環境や育て方で、美味しさは全く変わります。私たちは、水や栄養の量・光や温度や湿度など、一日一日の変化を敏感に感じ取り、管理を続けています。
通常トマトは、ホルモン処理をして交配をさせています。私たちは、ホルモン処理を最初1回だけにし、そこから先はマルハナバチの力で交配を行っています。自然の力で交配することが、より美味しいトマトが育つ秘訣です。
美味しいトマトの育て方に、正解はありません。一日一日の変化を敏感に感じ、管理をしていく他はありません。そして、今の育て方に満足をせず、より美味しく育つ方法がないかを探すために、毎年少しずつ育て方を変えたトマトも作っております。私たちだけの育て方を、美味しいトマトを常に追究しています。